帰任海外引越しで気を付けたい!意外と多い危険物とは?② 上海から日本へ

海外引越しをスムーズに行うためには各国の輸入規制や通関ルールを知っておくことが大切です!
前回の記事では国際輸送に伴う危険物に関してご紹介しました。
今回は輸送中に危険物となりうるため航空会社や船会社のルールにおける禁止物品に関して詳しく解説します!
どの方法で送る?航空便編
国際的な危険物はクリア!次は輸送方法について考えましょう。
トランジットアジアでは航空輸送(航空便)は凡そ2週間前後、海上輸送(船便)は6週間前後のお届けでご案内しています。
航空便は船便と比較すると早く受け取れるのが最大のメリット。
しかし航空機内は密室となるため地上では禁止物品とならないものが、
禁止物品になる可能性があるため船便よりもかなり厳しいルールが設けられています。
逆に船便は航空便よりも受け取るまで時間がかかりますが、航空便よりも禁止物品が少なく航空便ではダメでも船便であれば送れるものが多くあります。(船便に関してはまた次回ご紹介しますね。)
航空輸送に関して
航空輸送における禁止物品はトランジットアジアでは図のようなルールに基づいて禁止物品を判断しています。
つまりオレンジブックに該当しない=航空輸送OKとはなりません、
航空輸送で世界的に統一されたルールも確認する必要があります。
国際的な航空輸送の禁止物品DGR
航空輸送にはIATA(国際航空運送協会) の危険物規則書(DRG)が国際的に運用されています。
例えば磁石はオレンジブックでは危険物としては判断されませんが、航空便の危険物に該当するため磁石を含むもの(ランドセル、マグネット、マグネット式のボタン付きカバンなど)はすべて航空便では発送ができません。
オレンジブックもDGRのどちらも禁止物品になってない!=航空便OKと判断しそうですが、
さらに発送地と到着地の禁止物品をチェックする必要があります。
うーん、難しい…!
では次に上海と日本のそれぞれの航空輸送における禁止物品も詳しく見ていきましょう。
航空便禁止物品~上海~
上海では航空輸送を送る前に中国民用航空局などが発行している禁止物品の確認が必要です。
1.航空飛行の安全を脅かす物品とは主に下記の物品のことを指す
A:爆撃品:花火や爆竹など
B:ガス:ガスボンベ、消火器、ライターなど
C:可燃性液体:アルコール、接着剤、ペンキ、ココナッツの身など
D:可燃性固体物質:マッチ、活性炭
E:酸化物および有機酸化物:ヨウ素、過酸化水素、
F:毒性および伝染物:殺虫剤、消毒液、染料、医療廃棄物
G:放射性物質:
H:腐食品:蓄電池、アルカリ性電池液
I:消磁気保護包装が施されていない磁石、磁気を含む製品
2.如何なる医薬品
3.その他危険物:
粉末状のもの、化粧品、液体、刃物(刃がついている物全般)、貨幣、遺灰、CD・DVD、有価証券、武器や銃器およびおもちゃを含む商品
航空便禁止物品~日本~
日本では国際民間航空条約の規定に準拠して、航空機の航行の安全を図り、航空機による運送事業の秩序確立・発展を目的とする法律として航空法があり、航空輸送における禁止物品に関する項目があります。
オレンジブック、IATAのDGR、各国の航空輸送における禁止物品、全てを確認し該当しない物品は航空輸送でのお預かりが可能となります。
長い道のり…!
文字だけではイメージが難しいと思うので、ここで実際の物品をみて考えてみましょう!
それぞれどこのルールで危険物や禁止物品と該当するのか予想してみてください。
難易度★1 コップ
日本から持ってきたお気に入りのコップ、または中国で買った記念品のコップやグラスなどは,
航空便では持ち帰ることができるのでしょうか?
答え:航空便○
コップはどのルールにおいても禁止物品とはならないの航空便でのお預かりが可能です。
難易度★2 化粧品
化粧品は意外とかさばりますよね、整理していたらストックも出てくるものです。
一時帰国日の往復でスーツケースが化粧品でパンパンになる方も多いのでは?
答え:航空便✖
スーツケースに入れて受託手荷物で預けることができるので航空便でも!と思うかもしれませんが、
中国でのルールでは全ての化粧品が禁止物品となるため航空便ではお預かりできません。
同一商品は個数の規制がありますが、船便であればお預かりは可能です。
次は少し難しいです…!
難易度★3
新生活に必要になる食器は自分で持って帰るには、かさばるし重いですよね。
船便は航空便に比べると時間がかかるため一部は航空便をご希望される方も多くいらっしゃいます。
食器は航空便ではお預かり可能でしょうか?
答え:航空便△
実は全ての食器は航空便ではお預かりができません。
茶碗、お皿やスプーンはどのルールでも航空便に該当しないのでお預かりが可能です。
しかしナイフ・フォークは刃がついているため刃物扱いとなり危険物となります。
同様にピーラーや包丁、パン切り包丁、ハサミも刃がついてるので航空便ではお預かりできません。
キッチン用品といってもOKなもの、NGなものが混在しています…。
下見時にも日本人スタッフより細かくご案内しますが、航空便の梱包にはスタッフも1点1点確認しながら梱包しています。
判断に迷う物品はトランジットアジアへご相談ください!
次回:どっちで送る?船便編