帰国海外引越しで送れない物

#引越し準備

日本に帰国される方や、第三国へスライド赴任される方からご質問を頂いたり、下見見積り時にご案内している「海外引越しとしてトランジットアジアがお取り扱い出来ない」モノをご案内します。

海外引越しでは大きく分けて3つの「送れないモノ」があります。

1つ目は、国際輸送の為、輸出や輸入税関手続きを必要とし出発国や行先国の関税法等で禁止または制限されているモノです。
例えば、海賊版のDVDや、鉄砲刀剣類、麻薬、ワシントン条約制限品目などです。

2つ目は、輸送中危険物となりうるモノで、航空会社や中国民用航空総局(行政機構)、船会社等の運送事業者が危険物として積載を禁止しているモノです。
例えば、ガスボンベや花火などの高圧ガスや火薬類などです。

そして最後の3つ目は、引越し荷物として中国からの輸出が禁止・制限されている品目、引越し先(到着する国)特有の禁止・制限品目があります。
例えば中国からは全ての液体類が航空便での輸出が禁止となります。(一部引越荷物以外の一般貿易貨物では適正な検査を行えば輸出可能)
また、北米向けの引越しでは食品の一切が禁止となっていたり、インド向けの引越しではお酒が禁止となっています。

これら「送れないモノ」は船便や航空便、あるいは陸送中のトラックや鉄道等の運送手段により各々規定がある為、中国のご自宅から、行き先国の新居までの全ての運送中に危険物として見なされるかの判断が必要となります。

引越し専門スタッフでも悩む危険物該当品目の数々

危険物は非常に細かな規定があり、専門用語も多く一般家庭にある家財(引越し荷物)で、何が危険物に該当するのか、判断が困難な場合もあります。

現在、国際輸送を行う際の危険物に該当するモノは「国連・危険物の輸送に関する勧告」で、危険物を9種のクラスに分類しています。またこのクラスごとに輸送方法や梱包方法が定められています。

国連分類による危険物クラス
1. 火薬類(Explosives 爆発物)
2. 高圧ガス(Gases ガス)
3. 引火性液体類(Flammable liquids 引火性液体)
4. 可燃性物質類(Flammable solids; substance liable to spontaneous combustion; substances which, on contact with water, emit flammable gases 引火性固体、自然発火しやすい物質、水と接触したときに引火性ガスを発生する物質)
5. 酸化性物質 (Oxidizing substances and organic peroxides 酸化性物質及び有機過酸化物)
6. 毒物類 (Toxic & infectious substances 毒性と感染性物質)
7. 放射性物質類 (Radioactive material 放射性物質)
8. 腐食性物質 (Corrosives substances 腐食性物質)
9. 有害性物質 (Miscellaneous dangerous goods substances and articles, including environmental hazardous substances その他の危険な物質及び物品、これには、環境有害物質が含まれる)

これら危険物の分類を見ると、「ガスボンベ」のような明らかに危険と思われるモノや、家庭のライターなどは、中国の国内線搭乗時も持ち込めませんので、危険物だと判断しやすいのですが、一般家庭にはどのような危険物や輸送ができない(引越し荷物として発送できない)品目があるか、家庭の中から集めてみました。

図解 帰国海外引越しで送れないモノ一覧

以下、一覧は中国から日本向けの場合です。中国から第三国へのスライド引越しの場合、品目により条件が異なります。

1・関税法禁止品類航空便船便備考
海賊版CD・DVDXX 
偽ブランド商品XX 
現金・有価証券XX 
 ポルノ関係物品XX 
2・危険物類航空便船便 備考
スプレー缶・ガス缶X△(一部可)エアゾール式は全て不可
カセットコンロX△(一部可)本体は可・ガス缶は不可
医薬品X△(一部可)中医薬・処方薬は全て不可
洗剤・化粧品X△(一部可)漂白剤は全て不可
墨汁・絵具・のり・ボンド・液体ペンX 
乾電池・バッテリー・内臓バッテリーのある家電X△(一部可)100Wh以下は可
セグウェイ・電動キックボードX△(一部可)100Wh以下は可
ライター・マッチ・お香・ろうそく等XX 
プリンターカードリッジX 
 スピーカー(磁気内臓)、ヘッドフォンX 
3・その他の特殊な品目航空便船便 備考
動植物・種子XX 
二胡要:CITES証明書の取得
中国の骨董品(1911年以前に作られたモノ)XX 
食品X△(一部可)なま物/肉・乳製品・穀類・豆類・成分表示記載のない物・未加工品等は全て不可
茶葉X△(一部可)市販品の製茶
お酒・タバコX一定量以上は輸入時に課税対象
ボールなど空気を入れるモノX注:ゴルフボールも航空便は不可
販売を目的としたモノXX 
刃物(包丁などの調理器具やカッターなどの文房具)X 注:コンパスや三角定規など鋭利なモノは航空便不可
コンタクトレンズX△(一部可)2ヶ月分以内
変圧器X
サプリメントX△(一部可)成分による

その他、お取り扱い可能ですが1品目で20万円(または外国通貨で20万円相当)の新品の物品は課税対象となります。
また個人使用の範囲を超える量の品目(例えば化粧品類は1品目あたり24個まで)は輸入時に届出や許認可が必要となりますので、トランジットアジアでは一定量までとさせて頂いています。

食品やサプリメント、茶葉などは税関への事前確認が必要となることもございますので、下見時に等に担当スタッフへお尋ねください。

いかがでしたでしょうか? 送れないモノ。。帰国時の海外引越しでは特に航空便は帰国直前に発送される方が多いので、引越しの下見時に送れないモノをクリアにして、トランジットアジアと一緒に帰国引越しの準備を進めていきましょう。

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